日本英語教育史年表 | 日本英語教育史学会

日本英語教育史年表

平成

 

平成元年(1989

2月)「これで英語ができたら不思議だ」 (『ひと』太郎次郎社。・901月号までの連載, '906月号総まとめ, 中学校英語教科書の分析を通して, 生徒は文法を身につけることはできないと述べています)

3月)「中学校学習指導要領」 「高等学校学習指導要領」 告示 (中学では言語材料の学年指定枠がはずされ, 高校では 「オーラル・コミュニケーンョンA, B, C が新設されました。また中学・高校ともに国際理解教育が明示されました)

6月)『学校用語英語小事典』(竹田明彦, 大修館書店)

6月)『英語教師の発想転換 授業の活性化のために』(高橋正夫・高梨庸雄, 三省堂。 教師自身の英語力・指導力を高める観点から種々の提案を行っています)

 

平成2年(1990

1月)★新テスト(大学入試センター試験) 実施 (共通1次試験に代わるもので, 私立大学にも参加を求めています)

2月)『英語教育学概論――新しい時代の英語教授法』(高梨庸雄・高橋正夫, 金星堂)

4月)★初任者研修が中学校で全面実施, 高校で試行されました

5月)『英語教育学』(松村幹男編, 福村出版。 教職科学講座18)

9月)「高校生の英語学習意識」(三浦省五他,『英語教育』9月増刊号, 大修館書店。 アンケート調査に基づいて考察されています)

11月)『英語科教育法入門』(土屋澄男,研究社出版)

 

平成3年(1991

2月)『語学開国――英語教員再教育事業の20年』(福田昇八, 大修館書店)

3月)『英語教育現代キーワード事典』(安藤昭一編, 増進堂)

4月)文部省に「外国語教育の改善に関する調査研究協力者会議」を設置 (小池生夫座長)

4月)★中央教育審議会答申 (このなかで多くの学校の進路指導が偏差値に依存しているのを批判しています)

9月)『国際交流の狭間で――英語教育と異文化理解』(和田稔, 研究社出版)

10月)『新英語要覧』(伊藤健三他, 大修館書店。 英語文化の全体像がよく分かります。 教育実習生に有益です)

10月)『コミュニケーション志向の英語教材開発マニュアル』(田中正道, 開隆堂)

 

平成4年(1992

1月)『英語教師Do's & Don'ts――クマベ先生心得100個条』(限部直光, 中教出版)

6月)『国際化と英語教育異文化間コミュニケーンョンヘの提言』(萬戸克憲, 大修館書店)

7月)『チィーム・ティーチングの実際』(長江宏, 三省堂)

7月)『激動する時代に求められる英語授業』(政清武司, 大修館書店)

7月)『大学設置基準改工に伴う英語教育改善のための手引き(1)(JACET)

9月)『学習者中心の英語読解指導』(津田塾大読解研究グループ編, 大修館書店)

9月)『学習文法論――文法書・文法教育の働きを探る』(金谷憲, 河源社)

9月)★国立・公立の小中高など, 毎月第2土曜日が休業となりました

10月)★埼玉県教育委貫会, 県内の公立中学佼に対して, 業者テストの偏差値データを私立学校に提供することを禁止する方針を決定しました

11月)★鳩山文相, 高校進学に業者テストを利用することを批判しました

(この年)文部省より委嘱を受けた大阪市立の2小学校で, 「小学校における外国語学習研究開発」がスタートしました

(この年)「ECOLA英語科教育実践講座」(18, ニチブン)

 

平成5年(1993

1月)『「日本人英語」のすすめ』(グレン・サリバン, 講談社現代新書)

3月)『無責任なテストが「落ちこぽれ」を作る――正しい問題作成への英語授業学的アプローチ』(若林俊輔・根岸雅史, 大修館書店)

4月)「中学校学習指導要領」 (1989年告示) 実施 (英語の時間を週4時間とする学校が約90%を占め, 1981年度に始まった週3時間体制が終わりました)

5月)『私説・民主的英語教育実践史』 (正慶岩雄, あゆみ出版。 新英研運動を中心にした195090年代の英語教育史です)

6月)『21世紀に向けての英語教育』(JACET英語教育実態調査研究会編, 大修館書店『英語教育』別冊)

8月)『外国語教育とイデオロギー――=英語教育論』(中村敬, 近代文藝社。 明治以来の「英語優先主義」「西欧文化優先主義」を批判しています)

9月)『ジャック・アンド・ベティーから21世紀へ』(稲村松雄, 桐原書店)

10月)『オーラル・コミュニケーションの指導と評価』(和田稔編, 開隆堂)

 

平成6年(1994

4月)Handbook for Team-Teaching (文部省刊)

4月)『日本英語教育史考』 (出来成訓, 東京法令出版。 わが国の英語教育の歴史を調べるのに有益です)

4月)『第二言語習得研究に基づく最新の英語教育』(小池生夫監修, 大修館書店)

5月)『外国語教育のための施設・環境づくり』(文部省刊)

6月)『英語コミュニケーション能力評価実例事典』(松畑煕一ほか編, 大修館書店)

6月)高校用ライティング教科書3種類が文法中心だとして検定不合格になりました

(この年度)★小中学校不登校 (30日以上) の児童・生徒は77,000人にのぼりました

 小学生9万余が「英検」を受験し, 38,095名が5級に合格, 1級に23名が合格しました。中学生は約158万人が受験しました(『現代英語教育』第32 1112)

 

平成7年(1995

1月)★販神・淡路大震災

6月)日本児童英語教育学会 (JASTEC) は「小学校から外国語教育を! ――JASTECアピール」を採択しました

7月)幼児・児童の英語熱高まる (英会話教室に通う児童は300万人で, 5人に1人といわれています。毎日新聞26日夕刊)

8月)文部省, 公立学校で実験的に英語教育をしている14都県の14の「研究開発校」を, 次年度から, 47都道府県の1校ずつに拡大することにしました

9月)『英語教師論――英語教師の能力・役割を料学する』(金谷憲, 河源社)

12月)『現代英語教授法総覧』(田崎清忠編, 大修館書店)

12月)『Harold E. Palmerの英語教授法に関する研究――日本における展開を中心に』(小篠敏明, 第一学習社)

 

平成8年(1996

3月)『英語科教育を変える6章』(森永正治, 大修館書店)

4月)『小学生に英語を教えるために』(五島忠久, アプリコット)

6月)『英語科教育実習ハンドブック』(米山朝二ほか, 大修館書店)

9月)『英語教師心得のすべて』(隈部直光, 開拓社。 中学・高校の英語授業に役立つ措導技術が紹介されてしています)

11月)『インターネットと英語教育』(朝尾幸次郎ほか編。『英語教育』別冊, 大修館書店)

 

平成9年(1997

2月)『パーマーと日本の英語教育』(伊村元道, 大修館書店。 日本の英語教育に大きな足跡を残したパーマーの本格的な伝記です)

3月)『明治期英語教育研究』(松村幹男, 辞游社。 かつて小学校や中学校でどのような英語教育が行われていたのかを知ることも大切です)

3月)『小学校からの外国語教育』(樋口忠彦ほか編, 研究社出版。 小学校における英語教育を考える基本図書です)

5月)『コミュニケーションとしての英語教育論――パラダイム革命を目指して』(鈴木佑治ほか, アルク)

7月)『日本における英語教育の研究――学習指導要領の理論と実践』(和田稔, 桐原書店。学習指導要領の編成から定着までが検討されています)

9月)『英語教師の智恵袋』(上・下。 長勝彦, 開隆堂)

 

平成10年(1998

1月)★上杉自治相, 2003年度までに全ての公立小中高校からインターネットに接続できるようにする計画を発表しました

2月)★町村文相, 2003年度に予定されていた学校完全週5日制を1年繰り上げ, 2002年度に導入と発表しました

7月)全国外国語教育振興会,「オーラル・コミュニケーション検定」実施

12月)文部省,「小学校学習指導要領」「中学校学習指導要領」告示 (2002年度実施。 「総合的な学習の時間」が設けられ. それとの関連で小学校で英語教育が行われることになりました。 中学校の外国語は必修となり, 原則として英語を履修することになりました。 また英語は原則週3時間となりました)

 

平成11年(1999

3月)文部省, 「高等学校学習指導要領」告示 (2003年度施行。 外国語科目の最初にこれまでの「英語I」に代わって「オーラル・コミュニケーションI」が位置づけられました)

4月)『オーラル・コミュニケーション  ハンドブック――授業を変える98のアドバイス』(岡秀夫監修, 大修館書店)

4月)『小学校英語教育A to Z(3巻。 和田稔監修, 開隆堂)

7月)『日本人はなぜ英語ができないか』(鈴木孝夫, .岩波新書。 英語ができる人材を育てるためには発想の転換が必要だとして, 大胆な改革案が示されています)

12月)『英語教育用語辞典』(白畑知彦ほか, 大修館書店。 英語教育学をはじめ, 外国語教育, 2言語習得などの関連用語800余を解説しています)

 

平成12年(2000

1月)首相の私的懇談会「21世紀日本の構想」が, 英語第二公用語化の議論を提言しました(これ以降, 英語第二公用語化の適否の論議が始まりました)

1月)文相の私的諮問機関「英語指導方法等改善の推進に関する懇談会」(中嶋嶺雄座長) が発足しました

1月)『公立小学校でやってみよう!  英語――総合的な学習の時間にすすめる国際理解教育』(吉村峰子, 草土文化)

4月)小学校英語教育学会発足 (伊藤嘉一会長)

4月)語学ラボラトリー学会が外国語教育メディア学会(LET)と改称

4月)『アクション・リサーチのすすめ――新しい英語授業研究』(佐野正之編, 大修館書店)

8月)『あえて英語公用語論』(船橋洋一, 文春新書)

(この年)「全国英語教育学会」統一体発足 (松畑煕一会長)

 

平成13年(2001

(この年)文部科学省『小学校英語活動実践の手引き』

 

平成14年(2002

1月)文部科学省アピール「学び方のすすめ」で宿題や補習奨励

7月)文部科学省「『英語が使える日本人』の育成のための戦略構想」発表

 


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